COLUMN

READY MADE と INNOVATION

“READY MADE”

1915年  マルセル・デュシャンによって生み出された  当初の目的とは違った

使われ方をされた既製品  つまり芸術作品として展示された既製品をさし

それまでの美術作品への固定観念を打ち壊し

その後の芸術に大きな影響を与えた芸術上の概念   芸術上のイノベーションである

この概念の根底にあるものは  美術的に無関心な領域において選択される

「観念としての芸術」という考え方であり

彼によれば芸術作品において本質的なことは  それが美しいかどうかではなく

観る人の思考を促すかどうかということのようだ

 

我々が毎シーズン洋服を創り出すことも「新結合」や「新しい切り口」といった

イノベーションを加えたり  差し引いたり  既存の技術や方法の組み合わせ方を

変えることで今までに無いものを生み出すことである

その服を着る人がどう感じるか  その服を着た人を見た人がどのように感じるか

洋服的に無関心な領域においても何か思考を促すことの出来る”READY MADE”でありたい

Enharmonic