1月某日、筑波大学附属視覚特別支援学校にて、洋服講座を行った。
これは昨年より、こちらの学校とコラボレーション制作しているTシャツが
ご縁で立ち上がった企画。
そもそも、生徒たちである彼らは
どこで服を買っているのであろう?彼らのニーズは何だろう?
まずはそこから知ることがとても大切で、学校側にもご協力いただき
参加希望者からのヒアリング、時にはメンバーで行事に参加しつつ様子を見たり、
手探りながらも準備をして約半年、やっと開催にこぎつけたのだ。
事前に生徒たちが日々着ているコーディネートを提出してもらい、
それらを踏まえて、私たちに何ができるのか話し合い、
相手側に少しでも立てるように目隠しをしながら洋服選びなどもした。
そして、当日。何パターンかのアイテムを持参し、講座は始まった。
参加した彼らは全盲、弱視などそれぞれに持っているハンデが異なり、
求めているものも様々だった。
「無難な服をアレンジしたい」、「最近の流行が知りたい」、
「そもそも、服って何?」などなど。
ただ、難しく講じる訳でもなく、
メンバーと参加者の生徒たちが膝を突き合わせて話し合い、
着てみて、感じる体験型交流はすぐに打ち解け合い、瞬間的に終わった2時間だった。
生徒に新しいアイテムや着こなしを紹介し、着てもらう。
これは、彼らにとって今までにないファッションを取り入れることになるが、
そういった場面でも本当に楽しそうに着こなす。
これは、ある意味、自分の殻を破るような挑戦にも似て、
緊張しながらもワクワクするような感情を持つかと思うが、
心の底から楽しそうにして受け入れてくれていた。
総じて感じたのは、「ファッションは人を楽しませ、元気にさせる」という
本来あるキラキラとした楽しさを目の当たりにして、ファッションを
仕事としている私たちが逆に教えられたことがたくさんあったのだ。
この気持ちを忘れずにEnharmonic TAVERNとして今後も
取り組みを更に進めていきたいし、何か新しい形で還元できたらとも改めて思った。
今まで多くのご協力をくださった、副校長星先生、寄宿舎砂野先生、
その他の皆様、本当にありがとうございました。
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