ジャケットの多くには
ベントといわれる
ディテールがある。
裾にとられた 割れ目 で
後ろ身頃中心にあるのがセンターベント
複数存在する場合ベンツ
とよばれる。
流行やシルエットにより
浅くしたり深くしたりするが
テイラー用語では 馬乗り を意味し
その昔 英国人が馬に乗る際に
乗馬服の裾を割って
乗りやすくしたことが始まりとされている。
そして
日本では 剣吊り の俗称のある
サイドベンツは
その昔 サーベルの抜き差しが
容易に出来るように
両脇を開けたことに由来する。
刀などを持ち歩かなくなった今でも
名残りとして存在しているが
服づくりのプロとして
私たちはもっておきたい。
服に対する
知識という刀を。
Enharmonic
COLUMN