わたしたちがコレクションの中でもよく使用する 麻
大きくわけてリネンとラミーという種類があり
リネンは繊維が長いことから柔らかい風合いだったり
ラミーはその逆で少し固めの風合いだったりと
それぞれ別の特徴をもちます
そんな麻の歴史はとても古く
昔は寝具などで多く使われていました
ちなみに
ホテルなどにあるリネン室というのは
このリネンの寝具の保管庫という意味で
リネン室といいます
また
軍需産業でも幅広く使われており
テントや軍服やトラックの帆などに
使われておりました
この2016SSのコレクションでは
その麻を
日本軍にも供給していた
京都のアカイという会社のファブリックを使用しています
これは生地のブランドと言っても過言ではなく
日本の誇るリネンブランドのひとつと言えるでしょう
太目におられた糸を用いて厚く仕上げた素材です
麻とは思えないくらいの風合いを感じられます
アイテムはコートです
麻には寝具で使用されていたことでもわかりますが
清涼感もあり保温性もあります
オールシーズン着用可能な麻を
TAVERNを通して感じてみてはいかがだろうか
Enharmonic
WABI SABI
わたしたちは
関係者の方々に向けた年賀状の代わりに
お茶を送らせて頂きました
お正月に飲むと縁起が良いとされている大福茶
皆様に良き年が来るように
そんな願いを込めてお茶を選びました
お茶の世界には侘び寂びいう言葉があります
それはとても奥の深い言葉であり
所説は様々ありますが
一説によると
わび とは 不足の美を表現している言葉であり
さび とは 古くなったものを美と表現する言葉
と言われています
時代は変われど
何年も続くこの意識もまた日本人ならではの美意識のひとつ
ファッションは欧米から来ているが
そこにこの意識が加わることで
日本人らしいファッションを表現していけるのではないだろうか
Enharmonic
Shiwasu
いよいよ師走に入った。
師走という言葉の意味は色々な説があり
師が走るの 師 とは
師匠 坊さん 兵隊 先生と幾つかの説がある。
そして 誰も走り回らない
四季が終わる
仕事が終わる
年が終わる など
何かの終わりを告げる意味という説や
単なる当て字であるという説もある。
何にせよ今年もいよいよ最後の月だ。
良き来年を迎える為にも
ラスト全力で走りぬきたいと思う。
Enharmonic
ハロウィン
ここ最近
ハロウィンの注目度が上がってきた
今年に関していうと
経済効果はヴァレンタインを抜いてクリスマスに次ぐ効果だという
今年も六本木や渋谷では多くの仮装をした人がいたようだ
企業や自治体もこれに群がれと言わんばかりに次々に手をうっている
ファッション業界も同様で
あるお店のウインドウは流行のコーディネートに仮装を混ぜ動物のマスクなどもかぶせてハロウィンを盛り上げていた
ハロウィンというのは収穫祭のひとつで
日本では新嘗祭(にいなめさい)として存在している
新嘗祭よりもハロウィンが盛り上がってしまうあたりに
諸外国の文化を取り入れるのが得意な日本人の国民性を
強く感じるのと同時に
またひとつ
日本の文化が薄れてしまうのではないかという危機感もある
Enharmonic
2016S/S 展示会
いよいよ2016S/Sの展示会を迎える。
There is a message in all matters.
そう。
全ての事柄にはメッセージがあるのだ。
そのメッセージは
時に 気づかれないほど繊細に呟き
時に “粋“を吞むほど大胆に佇む。
ヌメりに同居する光沢
シャリ感と寄り添う膨らみ
ベーシックの中に潜む 遊び と 外し
大人だけが持つ守りたいもの
大人だけが娯しむことが出来るゆとり
大人だけが持つ経験から来る色気
そんな大人“らしさ”を感じて頂ける
2016S/Sコレクションです。
Enharmonic
khaki
8月に入り いよいよ秋冬物が立ち上がる。
そんな秋冬のトレンドの1つ ミリタリー。
トレンドカラーにもkhaki[カーキ]は外せないだろう。
茶褐色 黄褐色のこの色は
ペルシャ語やヒンズー語で
塵、埃 などを指す言葉だ。
各国陸軍の迷彩色として発展してきたとされているカーキだが
遡るは1848年 イギリス軍の制服に採用された事に始まる。
カーキグリーンとはこれの緑味が強いものを指し
かつて日本では国防色と呼ばれていた。
今の日本において ミリタリーやカーキ色がトレンドと重なるとは
何と皮肉な事かと感じるが
これからの未来もファッションとして着用できる平和を願う。
Enharmonic
Millet
Millet と見るとフランスのアウトドアメーカーを思い浮かべる人が
多いのではないだろうか
同じ表記ではあるが今日はミレット(雑穀)の方について書こうと思う
雑穀と聞いても今の日本人には馴染みが薄く すぐに思いつく物は少ないだろう
代表的な物としては アワ ヒエ キビ 高キビ などがある
人が食べる物というよりは家畜が食べている物と思っている人が多い
「数年以内に食料不足時代が来る」と言われている
肉食が地球温暖化を悪化させ 深刻な水不足や食料危機を起こし
8億人を飢えさせ 20億人を栄養失調に追いやっているという、、、、
牛肉1キロを生産するのに穀物10キロが必要だそうだ
アメリカでは生産量の8割の穀物を食肉生産のために使っている
特に世界的に相当な生産量を誇る高キビを 草食動物である牛に食べさせずに
直接人間が食べれば 世界の食料事情は一変し世界の飢餓はなくなるそうだ
雑穀を飼料と見るか 食料と見るか 考え方1つで
世界の食料情勢が危機となるか 好機となるか
片方ばかりから物事を捉えるのではなく全体を見渡たせる視点を
いつも持っていたい
食料の奪い合いによる争いごとが少しでもなくなることを願って
Enharmonic
New Normal
数年前 アメリカの経済関係者の中で流行したことばのひとつ である ニューノーマル ということば
近年だと
昨年 中国の経済政策の基本方針として挙げられたことばでもあり
経済の高成長時代から中低速成長で経済を安定させる時代という様な成長の後の踊り場的な意味である
このことば
現代の日本のファッションシーンにとても似合う言葉だ
70年 80年 90年代で進化•成長してきたファッションシーンは00年でミックス•低価格化され飽和状態となっている
10年単位という短い期間で進化•成長をしてきたファッションシーンは今はまた進化•成長をしようとしているがそのスピードはとても緩やかなものだ
その点が今のファッションシーンと重なる理由である
先日 アルマーニが40周年の際にこの言葉を用いてスーツスタイルを再構築すると発表した
ノーマルとは普通という意味だ
日本のファッションシーンが今のこんな時代だからこそ
本当の意味での
新しい普通 が
必要なのかもしれない
そしてこれを構築することこそが
次へのファッションシーンへのバトンとなるのではないだろうか
Enharmonic
カーチフ
7月に入り梅雨明けの時期
本格的な暑さがやってくる
そんな夏に手放せないのがハンカチーフ
hand (手) と kerchief (頭にかぶる布) の複合語である
カーチフとは「頭を覆う布」のことで
中世末期,従来頭にかぶっていたカーチフを装飾的に手に持つようになり,
1530年頃にポケットハンカチーフと呼ばれるようになった
18世紀のフランス宮廷では様々な形や装飾のハンカチーフがあったとされるが
1785年 ルイ16世により
フランス国内のハンカチーフは正方形であること
と 定めて以来 この形を保ったまま現在に至っている
ルイ16世が出した法令ではあるが その入れ知恵は
王妃のマリーアントワネットであったようだ
Enharmonic