COLUMN

四季を通じて

春 夏 秋 冬

日本には四季がある

日本人はこの四季をファッションを通して楽しめているだろうか



ファッションは我慢だ と

言っていた年代もある

その心を忘れたくない

例えば

寒いからといって4月にメルトンを着てしまうような

そういうことはしたくない

寒いけど4月だからスプリングコートにしよう

そのような意識の人がもっと増えればと思う

近年の日本はオシャレだとよく言われるが

こういうのもオシャレの要素のひとつではないだろうか

4月にメルトンを着るのは大げさに言ったが

春 夏 秋 冬 の四季だけは

それぞれの中で

ファッションを通してあってほしいと思う


Enharmonic

unmatched matching

アンマッチトマッチング

本来合うはずもないものを組み合わせ

新しい魅力を創り出そうとする着方。

そこから更に進化し

スーパーミックスSTYLEが普通になった。

更には

もっともっと自由な着方を楽しめる時代になった。

では更に進化したスーパーミックスが生まれるのか

まったく別のスタイルが生まれるのか

突然変異的なものではなく

歴史を紡ぐニュースタイルとは


探究心がある限り

先人たちが築いた歴史は

いつでも沢山のヒントをくれるのです。

Enharmonic


terroir

テロワール

土地を表すフランス語terreから派生した言葉

一般的にワイン作りにおいてその品種にあったいい土地、作り手、

材料を表す言葉

服作りの上でも大切なこと

いい土地(産地)、いい作り手、いい材料を最高のバランスで組み合わせて

コレクションを表現していこうと思う

TAVERNらしいTAVERNにしかできないテロワールを生み出していこう

ディスプレイ

ひとつのものを

より良く見せるために

様々な工夫をこなしていく

そのひとつが

ディスプレイ

売り場を見るとよくわかる

売り物とは関係のないものが

様々なカタチで並んでいる

売り物のイメージ(コーディネートだったり使用目的など)を

わかりやすくするために

そして

これはインターネットのお店でも同じことが行われている

インターネットという特徴を生かして

複数の画像を添付し

一度に見せて

そのもののイメージを上げている

売り場は店舗から

インターネットへと大きく変化していっている

そんな状況でも

その売り方は変わらない

方法論は変わらない

ディスプレイ

販売坪数を削ってでも必要なこと

もしかしたら

こういうことなしでは

ものは売れない時代なのかもしれない

Enharmonic

知識という刀を

ジャケットの多くには

ベントといわれる

ディテールがある。

裾にとられた 割れ目 で

後ろ身頃中心にあるのがセンターベント

複数存在する場合ベンツ

とよばれる。


流行やシルエットにより

浅くしたり深くしたりするが

テイラー用語では 馬乗り を意味し

その昔 英国人が馬に乗る際に

乗馬服の裾を割って

乗りやすくしたことが始まりとされている。

そして

日本では 剣吊り の俗称のある

サイドベンツは

その昔 サーベルの抜き差しが

容易に出来るように

両脇を開けたことに由来する。

刀などを持ち歩かなくなった今でも

名残りとして存在しているが

服づくりのプロとして

私たちはもっておきたい。

服に対する

知識という刀を。


Enharmonic


2012SS

ナノユニバースライブラリーをはじめ各shopで春物並び始めました。是非とも手にとってご覧になって頂ければと思います。

オールオーバー

美術用語のひとつ

全面を覆うという意味の言葉

多量の塗料を流すように

塗りつぶしてしまうかのように

覆いかぶせていく技法

それがこの技法の意味

そして覆うことでもうひとつの意味ができる

それは

その場面の中に一切のポイントを作らないということ

単一性または均一性を保つという意味

しかし

これはファッションの着こなしにものすごく共通した言葉の様に思う

何か上から一つ羽織ってしまえば

すべて覆われてしまい平面的に見えるということ

そういう時こそ

小物などが大きなポイントとしての役割を果たす

そして

この小物をに変えるということは

ポイントを変えるということになる

小物をたくさん持つということは

ポイントを複数持つということにつながるのではないだろうか


Enharmonic

Where do we go?

1950年からわずか一年のみ発行され

高感度な人々を魅了したファッション誌があった。

それが FLAIR

ジャン・コクトー
ルシアン・フロイド
テネシー・ウィリアムス
ソール・スタインバーグ
サルバドール・ダリ

そうそうたるメンツが名を連ねる。

そこには高い美意識があり

新たな発見と

好奇心を刺激するものであったゆえ

Big companyと台頭し

話題をさらう事となる。


現代はどうであろう。

営利のみを追求した合理化が進み

習慣という

意識とは離れたところで

何となく満足している。

今まで何となくルール立てされ

それが価値のあるモノなのか

疑問にもせず

保守的な社会に進んでいる。


しかし今

そんな状況を打破しようとする動きが

多ジャンルで起きていることに気づく。

各々のジャンルでトライしようとしている。

習慣という無意識からの脱皮を。


震災からもうすぐ一年

カウンターカルチャーと呼べるのか解らないが

そんな時代のうねりを感じる。

1950年 FLAIRの様な刺激のある表現を求めて。

Enharmonic



さらなる磨きをかけて・・・

洋服をよく見てみると

様々な付属が使われていることに気付く

ボタン、ファスナー、裏地、・・・

実はそれらにも

複数のブランドが存在する

その中で

もっともポピュラ-なもののひとつ

ファスナーのYKK

最近では

ファスナーはriri(リリィ)が高級品という風習も感じられるが

YKKも負けず劣らずの製品と言えるのは

その丈夫さとしなやかな滑りからもうかがえる

海外のハイブランドでも使用しているブランドは数知れず

日本が誇るブランドのひとつ

そして

TAVERNが使用しているのが

そのYKKの中でも

さらに磨きをかけて

なめらかな滑りを実現した

ハイスペックをもつシリーズ

見たままのものではなく

そういう細かい機能にも

配慮を怠らないモノづくりを

続けていきたい

Enharmonic

モダンデザインの父?

モダンデザインの父

ウィリアム・モリス

19世紀後半の英国において興った

Arts and crafts movement

その中心人物。

アーツ・アンド・クラフツ・ムーブメント

とは

19世紀当時の産業革命に台頭してきた

機械による安価で

粗悪な大量生産品を産み出す方向への

アンチテーゼであり

手仕事を重視し

工芸を芸術にまで高めようとした

芸術家たちの運動である。

この運動には ジョン・ラスキン の思想が大きな影響を与えている。

その思想は

本質が良ければそれを忠実に表現さえすれば

反映である形態も良くなる。

中世ゴシック建築の外部形態に表れた装飾美は

中世社会によき精神が育まれた証。

良き物を産み出すには

良き社会精神が必要であり

良き物には深い愛情と

深い愛着が湧く。


アーツ アンド クラフツ ムーブメント

そのまま現代に置き換えるには無理があるが

現代に必要な

心を豊かにする

ヒントになるのではないだろうか?

Enharmonic